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現代によみがえる『卵百珍』 国立情報学研究所と国文学研究資料館がレシピを順次公開中

2017.08.25発行
 国立情報学研究所(喜連川優所長―東京都千代田区)と国文学研究資料館(ロバート・キャンベル館長―東京都立川市)は昨年11月から、江戸時代の料理本『万宝料理秘密箱 卵百珍』(以後『卵百珍』と記載)に書かれた調理手順をデジタル化し、現代の人々でも使えるレシピにした「江戸料理レシピデータセット」の公開を始めている。
 『卵百珍』は、卵料理が103種類も掲載され、重版も重ねた当時の人気料理本。著者は「花洛(京都)の器土(かわらけ)堂こと器土堂主人」とされ、江戸時代後期の天明5(1785)年に前編5編が刊行された。鳥料理、卵料理、川魚料理を中心に収録しており、寛政7(1795)年刊行の後編(2編3冊)では、魚介類などの料理が中心となっている。1つの食材を使った100のレシピを集めた書籍は「百珍物」と呼ばれ、前編刊行の3年前に刊行された『豆腐百珍』がその始まりとなった。
 江戸時代の料理本には、くずし字や、当時の文化に即した食材、調理器具、調理法などが使われているため、専門知識がない現代人が利用することは難しい。ただ、『卵百珍』には有名な「黄身返し卵」など、非常に興味深いレシピが収録されているほか、和食がユネスコの無形文化遺産にも登録される中、両機関は「現代の生活に過去の文化を取り入れるという観点から、江戸時代から続く和食の価値の見直しにもつながることが期待される」として「江戸料理レシピデータセット」の整備を進めているもの。
 同データセットの整備・構築は、@翻刻(原典を現代の文字に置き換える作業)A現代語訳Bレシピ化――の順で進められている。国文学や料理など各分野の専門家らが協力し、「容器ごと水で冷やす」との記述は「冷蔵庫で2時間程度冷やす」などの表現に変え、一般の人でも作りやすい江戸料理レシピを再現している。
 全103種類の卵料理のデータは、情報システム研究機構データサイエンス共同利用基盤施設人文学オープンデータ共同利用センターの公式サイトの『万宝料理秘密箱 卵百珍』レシピ一覧(http://codh.rois.ac.jp/edo-cooking/tamago-hyakuchin/recipe/)で公開しているほか、Bのレシピ化までされた料理は、料理レシピサイト「クックパッド」と(一社)日本家政学会食文化研究部会が運営する特設サイト「クックパッド 江戸ご飯」(https://cookpad.com/recipe/list/14604664)でも見られる。
 本紙では国立情報学研究所と国文学研究資料館の了承を得て、今号から、レシピ化された『卵百珍』の卵料理を順次紹介していきます。



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