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米国のAI対応 加工卵相場が高騰、死鳥の処理は進む

2015.07.25発行
 中西部の大規模採卵養鶏場でAIが発生したため、米国の卵価(農務省発表、週当たりラージ平均)は、6月第2週の1ダース246.4セントをピークに下げに転じ、7月第1週には188.94セントとなったが、第2週は188.48セントの高水準で下げ止まっている。
 加工向け卵のひっ迫も続き、7月第2週の米中部原料卵価格は4月下旬の1ダース70セント弱と比べ2.4倍の168セント、全地域加重平均の凍結全卵は3.2倍の1ポンド245セント(1ドル124円換算で1キログラム約670円)、凍結卵白は3.0倍の216セント(同約591円)、加糖卵黄と加塩卵黄は2.4倍の各252セント(同約689円)、250セント(同約684円)となっている。
 死鳥の埋却などの防疫対応は一時、遅れも指摘されたが、現地報道によると最大の発生地となったアイオワ州(発生数は75農場・3172万羽。うち採卵鶏は24農場・2512万羽)は7月初旬に州内のすべての死鳥の処理を終え、初発期の七面鳥農場は8月中旬に、採卵養鶏場もその翌週などに再び若鳥を入れるとのこと。農務省は秋以降の再発に警戒を強め、中西部の家禽農場は更衣室やシャワー室、車両消毒設備の導入などを進めている。
 6月22日の農務省統計によると、6月1日現在の採卵鶏(種鶏を含む)は前年比8%減の3億2900万羽(うち採卵鶏は11%減の2億7100万羽)、5月の鶏卵生産量(種卵含む)は5%減の80億個(うち食用卵は6.5%減の68億5600万個)に減少した。
 復旧までの期間についてAP通信は、米国政府関係者が「2年以内」、AEB(アメリカン・エッグ・ボード)関係者が「最善のシナリオで1年」と語ったとしている。



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