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加工卵市場で情報交換 粉卵輸入が増加しない方策を 全鶏会議セミナー

2012.06.05発行
 全国養鶏経営者会議(略称・全鶏会議、彦坂誠会長)は4月20日、通常総会終了後に記念セミナーを開いた。
 セミナーには、イフジ産業(株)(藤井徳夫社長―本社・福岡県粕屋町)、三州食品(株)(岩月顕司社長―本社・愛知県小牧市)、三幸食品(株)(杉山幸一社長―本社・東京都中央区)、キユーピータマゴ(株)(逸見良則社長―本社・東京都調布市)の原料調達担当者らが出席し、全鶏会議から事前に出された(1)昨年9月以降の加工卵(輸入卵を含む)市場の変化(2)消費者、生産者、液卵メーカーがより良い方向に向かうために望ましい加工用原料卵の価格帯(3)液卵メーカーが目指す市場の姿――などの質問に答えながら、鶏卵生産者と液卵メーカーが、国民への鶏卵供給責任をどのように果たすかについて検討した。
 加工卵市場の変化について、液卵メーカー各社は「原料卵の輸入は一段落しているが、国内の卵価次第では、商社はいつでも輸入できる体制を整えている。製菓・製パンメーカーでは、原材料の一部を国産液卵から輸入粉卵に切り替えている」「アニマルウェルフェアに対応したEU圏内では高卵価が続いているため、卵白粉の生産がEU圏内からアメリカにシフトする可能性がある。アメリカが卵白粉を増産すると、安価な冷凍加糖卵黄が日本に継続的に輸入されるのではないか」「震災後の卵価上昇によって、コンビニ弁当などのメニューに鶏卵加工品が一時採用されなくなったが、現在は震災前の状態に戻っている」「平成16年の鳥インフルエンザ以降、製菓・製パンメーカーや食品業界などは輸入粉卵を利用したレシピを確立しており、相場高騰前に原料の切り替え準備を進めるスピードが速くなっている。輸入粉卵への切り替えは、結果的に国産鶏卵のシェア低下につながる」「輸入粉卵は水を加えるだけで液卵に代用できるし、広い保管場所や温度管理などの特別な設備投資が一切不要。さらに価格が安定しているため、使う側には大きなメリットがある」などと説明した。
 望ましい加工用原料卵の価格帯については「国産液卵が輸入粉卵に対抗するには、アメリカのようにテーブルエッグとブレイキングエッグ(割卵向け卵)を区別しなければ競争に勝てないのではないか」「パック卵は適正価格で販売し、加工用原料卵は常に海外産に対して競争力を持った価格で安定供給することが、生産者を守ることと、業界の安定につながるのではないか」「原料卵の輸入は本意ではなく、可能な限り国産鶏卵で対応したい。ただ国内の卵価が高くなると、価格的に優位性のある輸入原料卵、粉卵、冷凍卵が増える。最近では輸入商社が安い海外産の原料を直接食品メーカーに供給することもあり、それらに対抗しなければシェアを奪われる。加工向け原料は輸入品に対抗できる価格設定が必要である」「TPPに参加して関税が引き下げられると、現在の加工向け原料卵の価格では、さらに輸入粉卵にシェアを奪われる可能性がある」などの意見が出された。
 液卵メーカーが目指す望ましい市場については「余剰が発生しやすい夏場などに、液卵メーカーを活用して需給調整してほしい」「安全性を前面に打ち出して国産物の消費を推奨していきたい」「全生産量の10%強の格外卵の価格が下がったとしても、相場設定を含めて業界全体でそれを補う環境を作ることは、それほど難しいことではないと思われる。それよりも輸入粉卵にシェアを奪われる方がはるかに影響が大きいため、生産者と液卵業者が一体となって輸入物を防ぐ必要がある」「液卵もゆで卵も、チルドでフレッシュな製品は国産の卵でしか対応できない。どこまで生産コストを下げられるか、追求しなければならない。テーブルエッグでは定重量パックが多くなり、小玉もパックに入るようになったため、温泉卵やゆで卵で使うMSなどの需給がひっ迫して困る状況もある」「飼養羽数や国内の鶏卵流通量の把握、鳥インフルエンザなど緊急時の正確な情報提供が必要ではないか。正確な情報が迅速に開示されることによって、先行きへの不安材料が払拭され、生産者、液卵メーカー、消費者の動向が把握しやすい環境になる。いかに商品価値を見出して、その商品に見合う価値で販売できるか。一企業では難しいが、皆さんと協力して日本の鶏卵の価値の高さを消費者に認識してもらうことが重要」「国産品の差別化を図り、1日2個へ卵の需要を拡大する活動を広げ、海外からの波に飲まれないように、業界全体で一致協力していきたい」などの考えを示した。
 オブザーバーとして出席した(社)日本卵業協会の馬場昭人副会長(馬場飼料(株)社長)は「市場に流れない卵の大部分は液卵メーカーにお世話になるため、液卵メーカーが入荷する卵の量によって、その時々の生産量が多いか、少ないかが分かる。液卵メーカーは輸入卵を割ってもコストは合わないし、粉卵が輸入されると仕事がなくなるため、国産卵の自給率維持については利害を一致している。生産者と液卵メーカーは、年に数回は駆け引きなしに情報交換する必要があるのではないか」などと述べた。
 全鶏会議の彦坂誠会長は「東日本大震災の発生時に東北地方の卵は足りなくなったが、テーブルエッグの販売がショートしたわけではない。相変わらず1パック100円の特売オーダーは出ていたし、特売に合わせた通常以上の数量も納品されていた。そのような中で、加工用の原料卵が足りない液卵メーカーが海外から輸入する仕組みが本当によいのか、考えなくてはいけない。非常時のセーフティーネットとして、国内全体の生産者が液卵メーカーに原料卵を供給する仕組みができないものか。誰がどう対応するかなど、難しい問題はあるが、そのようなことを考えられる業界、社会でありたい」などとした。



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