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鶏卵生産者経営安定対策事業の要綱、要領が決まる

2011.05.15発行
 農林水産省は4月1日付で、平成23年度から実施する「鶏卵生産者経営安定対策事業」の実施要綱を制定した。事業公募ためにまとめていた要綱案を一部修正したもの。これにより、これまでの鶏卵価格安定対策事業実施要領は廃止された。新しい要綱基づき、事業実施主体となった(社)日本養鶏協会は実施要領を定め、4月21日付で農林水産省の承認を受けた。

 鶏卵生産者経営安定対策事業は、標準取引価格(月毎)が、補てん基準価格(平成23年度は1キログラム当たり183円)を下回った場合、その差額の9割を補てん(国はその必要経費の4分の1以内補助)する『価格差補てん事業』と、日毎の標準取引価格が安定基準価格(同156円)を下回る日の30日前から、同じく上回る前日までが発動期間となる『成鶏更新・空舎延長事業』が一体となったもの。
 また、事業実施主体と加入生産者の努力義務として、鶏卵の消費拡大や安全性に関する知識普及、適正表示の推進、需給安定に取り組むこととし、そのために必要な資金の拠出を別途求めている。
 『価格差補てん事業』は、生産者が日本養鶏協会に直接加入にして、3か年の基本契約と年次契約を結んで実施する。
 同事業に参加できる生産者は、採卵用成鶏めすを常時100羽以上飼養し、その卵を販売している生産者(複数の生産者が集団となっている団体を含む)で、配合飼料基金と継続して契約していることや、5万羽以上飼養者は国の生産量調査に協力すること、生産する鶏卵の全量を契約することなどが条件となる。
 ただ、23年度は、これまで卵価基金業務を担ってきた3団体(全日本卵価安定基金、全国鶏卵価格安定基金、広島県養鶏協会)の基本契約期間の3年次(最終年度)となるため、生産局長がこれらの団体を要綱で認める承認法人とした場合、同基金が生産者と価格差補てん契約を締結し、積立金の管理などを行なえるようにする。
 生産者の積立金は、通常積立金(23年度は1キログラム当たり5円75銭)のほか、高卵価積立金、新規加入時の別途納付金となる。このほか、日本養鶏協会は事業に必要な手数料を徴収する。
 補てんが発動された場合、日本養鶏協会は、生産者積み立てから4分の3、国の補助から4分の1の補てん金を交付するが、承認法人の場合は、生産者積み立て金の4分の3が補てんされたことが確認されてから、日本養鶏協会が残りの4分の1の補てん(国からの補助金分)を生産者に直接交付する。
 日本養鶏協会は、四半期ごとに承認法人から移管申請する生産者を受け入れる(手続きは四半期の開始1か月前までに申請。23年度は第3四半期から)。その場合、承認法人からの移管額を生産者積立金の一部にあてることができる。
 『成鶏更新・空舎延長事業』は、価格差補てん事業に参加する生産者が、日々の標準取引価格が日々の安定基準価格を下回る30日前から発動し、日々の安定基準価格が日々の標準取引価格を上回る前日まで発動し、この期間に成鶏を食鳥処理場に出荷し、60日以上の空舎期間を設け、その後にひなの再導入を行なった場合に、1羽当たり200円以内(10万羽以上の大規模は1羽150円以内)の奨励金を交付するもの。毎年1月は、安定基準価格を下回る初市相場となるため、発動を見送るが、異常な低卵価の場合は生産局長と協議する。
 事業対象鶏舎は、1棟の建物の全部または、その建物のうち、壁やカーテン、金網、床などによって、構造上明確に区分され、その部分で飼養されている成鶏の全部を出荷した後、水洗などによる清掃が独立して合理的に行なわれているもの。
 奨励金は、事業対象の成鶏を出荷してから90日以内に、食鳥処理された羽数の4割以上をふ化場または育すう業者から導入した場合に支払う。
 生産者は事業対象鶏舎ごとに取り組み完了後、速やかに必要な書類を添付して日本養鶏協会に報告すると、処理された羽数に応じて奨励金が支払われる。
 成鶏を出荷する処理場は、食鳥検査法の大規模処理場でも認定小規模処理場でも良いが、食鳥検査法に基づく処理業者名と確認者(食鳥処理衛生管理者)名の出荷証明書をつけなければならない。協力した食鳥処理場には、1羽当たり17・4円以内の奨励金を支払う。



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