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東日本大震災 東北、関東の養鶏を直撃

2011.04.05発行
 3月11日午後2時46分、東北・三陸沖を震源とする『東日本大震災』による養鶏関連産業のダメージは、全容が明らかになるにしたがって今後、鶏卵・肉の需給の先行きに対する不透明感が強まっている。
 地震と津波で、被害を受けた大船渡や陸前高田、石巻の食鳥処理工場、食品工場の操業が完全にストップしているほか、東北や関東の広い地域で鶏舎の倒壊、半壊、飼料タンク、ケージの破損などの被害が数多く報告されている。
 被災した経営者の1人は、当時の鶏舎の様子を「最初の横揺れでケージが左右に、次に縦揺れで上下に揺れ、まさに蛇がのたうつようであった」と振り返った。
 倒れたケージで生き残った鶏を、すぐにケージから引き出し、成鶏処理場に出荷できた経営者もあったようだが、多くは出荷できず、放し飼い状態になった養鶏場もある。しかも、八戸、釜石、石巻、塩釜、仙台の飼料工場が被害を受け、エサ切れとなったことから、餓死する鶏が続出した。
 今年の畜産統計の発表がないため(昨年は5年に1度の農林センサスのために発表なし)、現在の正確な羽数が分からないものの、東北6県と関東の茨城、千葉県では、福島の原子力発電所の避難地区のエサ切れに伴い餓死した可能性のある鶏も含め、採卵鶏で400〜500万羽、ブロイラーでも300〜400万羽前後が死んだとみられる。
 関東のある県では、鶏舎の半壊で飼育困難となった採卵鶏が処理場に持ち込まれたが、その一部は、5日間以上も給水、給餌がなかったため、食用に回すことができず、全量廃棄せざるを得なかったとのこと。しかし、農場に埋める場所もないため、と殺、脱羽してからレンダリングに回すことになり、食鳥処理の申請をしないものの、処理場でと殺したが、県の検査員は「1羽5円の食鳥検査料は免除できない」とし、検査料を払うよう指示したとのこと。大災害の緊急殺処分に対する配慮に欠けたものとして関係者の怒りは大きく、日本成鶏処理流通協議会も直ちに厚生労働省や農林水産省に検査料の免除を要請した。
 飼料メーカー各社は、被害を受けた飼料工場の復旧や、他地域からの配送など、懸命な努力の結果、飼料は徐々に農場に運ばれてきている。長野県の会田共同養鶏組合では保管していた採卵鶏飼料12トンを、青森県の常盤村養鶏農協に支援輸送したとの話も伝わっている。
 ただ「量的にはまだ必要量の半分くらい」とする大手ブロイラーインテや「なんとかやりくりしているが、入荷は半分で、鶏の3分の1は強制換羽に回した」とする採卵農場もある。採卵鶏では、入手できる飼料の量に応じて、淘汰する鶏、産卵を続ける鶏、強制換羽させる鶏と分けている生産者が多く、東北の鶏の2〜3割が強制換羽になっているとの推測もある。
 また、飼料の質にもこだわっていられないため、銘柄鶏や銘柄卵の生産もほとんどなく、ノーブランドの鶏肉や卵が多くなっている。
 幹線道路の復旧、ガソリン不足も徐々に回復し、暖かくなるにしたがって、計画停電の影響も少なくなるため、処理場やGPセンター、液卵工場も稼働しやすくなるが、東北のブロイラー処理場やGPセンターでは、施設は復旧しても、入荷してくる生鳥や卵が少ないため、毎日稼働させられないところや時短となっているところも多く、東北からの出荷不足は当分続くとみられる。
 加えて、東北や関東のの種鶏・孵化場も大きな被害を受けているため、今後のブロイラーや採卵鶏ひなの需給にも悪影響を与えるとが心配されている。



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