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2011年の養鶏産業の課題 産業を守るAI対策が急務

2011.01.05発行
 高病原性鳥インフルエンザ(AI)の脅威が一段と高まってきた。11月末に島根県の採卵養鶏場で確認されたウイルス(H5N1型)は、10月に北海道稚内市で採取された野生のカモの糞便、12月に富山県高岡市のお堀で飼われていたコブハクチョウ、鳥取県米子市で見つかったコハクチョウの死がい、さらには、絶滅危惧種のナベヅルが毎年1万羽以上飛来する鹿児島県の出水平野で、衰弱死したツルからも検出された。
 AIは今や、わが国のどこで、いつ発生するかわからない危機的状況下にあり、養鶏関係者は、警戒態勢を最高レベルに上げ、侵入防止への対策と消毒の徹底に万全を期さなければならない。
 島根県の例では、生産者が迅速に報告し、県の家畜保健衛生所もPCRですばやくウイルスの型を特定するなど、迅速に対応したにもかかわらず、国が動物衛生研究所でのウイルス確定診断に固執して確定まで3日間もかかり、移動制限区域内の卵の流通解除が遅れ、混乱を招いた。
 EUで採用されているリアルタイムPCRによる県段階での診断や、野外ウイルス鑑別手法のDIVAシステムの導入、移動制限区域も半径3キロメートルに縮小し、問題がなければ24時間以内に移動制限を解除する、といったようにしないと、AI発生のたびに養鶏産業は風評被害を含めて多大な影響を受け、産業そのものが壊滅する。
 養鶏産業を守るためには、家畜伝染病予防法を改正して、AI発生農場や移動制限に伴う関連産業の損失補償を、宮崎県で発生した口蹄疫と同じようにするほか、AI発生リスクの高まった地域・農場での条件付きワクチンの使用を含め、農林水産省の防疫指針の変更は、待った無しだ。
 配合飼料価格が1月から再び値上がりする。鶏卵や鶏肉コストの6割近くを占めるだけに、その抑制も急務だ。中国をはじめとする新興国の畜産物需要の増加や、昨年のロシア、ウクライナの干ばつによる影響のほか、2008年9月のリーマンショック後の経済危機克服のため、各国で金融緩和による景気刺激策が取られ、その資金が穀物市場に投機資金となって流入していることも、穀物価格を押し上げる一因となっている。配合飼料価格は今後も値上がり必至とみなくてはいけない。
 このため、トウモロコシ中心の配合から、国内で自給できる飼料米や、海外から安く調達できる飼料用麦の利用促進など、あらゆる対応策が求められる。そのためには、飼料メーカーと密接な連携を図るとともに、国の支援や制度的な仕組みを変える必要がある。
 環太平洋経済連携協定(TPP)を含む貿易の自由化も、一層加速化し押し寄せる。国産の鶏卵、鶏肉の安全・安心と品質の良さ、おいしさなどに磨きをかけることはもちろん、改良の進んだ鶏の能力を最大限に引き出し、生産コストを下げるための鶏舎システムや、処理・加工などの生産基盤の改善も急務である。このため、農地法や建築基準法などの規制緩和と、補助・融資などの支援が、より求められる。
 畜産物の中で、飼料効率が最も良く、経済的な価格で供給でき、人の栄養・健康面でも圧倒的に優れているのが鶏卵、鶏肉である。わが国も人口減と少子高齢化の進展で、消費の減少が危惧されている。鶏卵、鶏肉業界とも、関係する組織、団体が一丸となって当面の諸課題に挑戦し、未来を拓くことだ。



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