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小玉高の鶏卵相場の要因

2002.07.15発行
 今年の鶏卵相場は、例年とは異なり、小玉高の展開が年初から続いている。このため本紙では、全農中央鶏卵センター販売部鶏卵課の横井修次課長に、これらの要因と今後の展開について、執筆していただいた。
 平成14年1月から現在までの鶏卵相場動向を分析すると、昨年よりも小玉高の傾向が顕著に表れている。昨年のMSサイズ相場は、初旬はMサイズをキロ単価で上回って推移したものの、四月初めにMサイズを下回り(13年4月2日、M165円、MS160円)、以降、Mサイズを5〜10円/キロ下回る展開となったが、今年は、1月半ばにキロ単価でMサイズを上回って以降(14年1月16日、M145円、MS150円)、徐々にMサイズとの価格差を広げ、3〜6月は、10〜20円/キロもMサイズを上回る展開となった(6月平均を見ると、13年はM140円に対しMS130円、14年はM150円に対しMS165円)。
 これらの要因としては次のように考えられる。
小玉相場高の要因
1、営業手法の浸透
 (1)ここ数年の傾向として、鶏卵営業担当者は、小玉サイズの販売対策と売上増の観点から、量販店から外食・中食産業への営業先のシフトを行なってきた。
 (2)その際、商談アイテムを、販売に苦労していたMサイズ以下の中・小玉に絞り込み、営業戦を行なった。
 (3)事実、現在外食・中食産業は、中・小玉の殻付卵と加工品の大きな消費市場となっている。
2、消費者の購買意欲の変化
 (1)女性の社会進出の広がりや世帯人数の減少を背景として、外食・中食産業の簡便性や日常性に対する消費者ニーズが高まっている。
 (2)実際に外食・中食産業はこの消費不況の中、順調に店舗数・客数を伸ばしている。
 (3)100円ショップやコンビニエンスストア、ファストフードなどの販売チャンネルが増加・多様化し、それらの手ごろ感が消費者の購買意欲を喚起している。
3、供給面での変化
 (1)近年、大玉多産鶏の導入が浸透しており、本会調査においても約75%を大玉多産鶏で占めている状況である。
 (2)今年に入って大玉サイズ(LL・L)は、前年比で1.5%前後も多い状態で推移している一方、Mサイズ以下がその分減少している。
 (3)他の鶏種においても、卵重増の傾向にあり、Mサイズ以下の産卵期間が短くなっている。
 以上のように、大枠ではあるが、Mサイズ以下の需要の増加と、LL・Lサイズの供給増加によって、現時点では小玉高の傾向となっている。この傾向はしばらく続くものと考えられる。
今後の展開
1、需要サイド
 (1)外食・中食産業は、順調に店舗数・客数を伸ばしており、今後の少子高齢化社会において消費者ニーズに合致するサービスを提供しているため、さらに発展する可能性を持っている。
 (2)外食・中食産業は、安定した品質・食味の保持や食中毒防止の観点から、マニュアル管理を徹底しているため、サイズ変更に急激には対応できない。
 (3)したがって、今後においても、M・MSサイズの引き合いは続く見込みである。
2、供給サイド
 (1)現在、需給バランスの変化から、サイズ間の個単価の逆転現象が起こっている。
 (2)そのため、生産者としては消費者ニーズに合った鶏種の導入を急ぎたいところであるが、現在のところ、中・小玉多産鶏は予約が一杯の状況である。
 (3)したがって、大玉多産の傾向はすぐには変わらず、しばらくは現在のようなサイズバランスが続く見込みである。
 このように、現在の大玉余剰・小玉不足の状況は今後においても続き、この先数年は小玉相場高の傾向は続くものと考えられる。本会としては、生産者に対し、消費者ニーズに合った商品の提供を要請している。



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