エビアジェンがハバード買収 独立した育種開発は継続

国際的なブロイラー育種企業のエビアジェン社(ジャン・ヘンリクセンCEO―本社・米国アラバマ州ハンツビル)は8月1日、家きんを中心とした畜産動物育種大手のグリモウ・グループ(フレデリック・グリモウCEO―本社・フランス西部メーヌ=エ=ロワール県ルッセ)のブロイラー育種部門「ハバード・ブリーダーズ」の買収で合意したと発表した。
エビアジェン、グリモウ両社の合意署名は7月31日付で、合併は年内に完了するもよう。発表内容によると、ハバードはエビアジェングループの完全子会社となるが、引き続き独立したブロイラー育種企業として育種開発や販売活動を行ない、本社も継続してフランスに置かれる。
ハバードがグループに加わることについて、エビアジェン社のヘンリクセンCEOは「保有する遺伝資源の多様さと、ブロイラー育種市場の異なる分野でも極めて高度な専門性を有していることは、エビアジェンの商品ラインの拡大などに大きく寄与するとみている。エビアジェングループ全体の力を最大限活用することで、ハバードが国際的なブロイラー育種市場でより重要なプレーヤーになることを楽しみにしている」とコメント。
ハバード社のオリビエ・ロシャルCEOも「エビアジェン社のようなワールドクラスの組織の一員となれることを嬉しく思っている。両組織の強みが、特に技術・研究開発、生産効率や流通体制のさらなる向上につながると期待している。我々は、世界中の顧客の利益となる供給体制の一層の安定や、鶏の遺伝的能力の継続的改善といった最終目標をエビアジェン社と共有している」と述べている。
エビアジェン社…1923年に国際的な家きん育種企業として発足し、『アーバーエーカー』『インディアンリバー』『ロス(チャンキー)』などのブロイラー鶏種を開発・販売してきた。近年は放し飼いやスローグローイング、オーガニック飼養など多様なニーズに対応した『ローワンレンジ』などの鶏種も揃えている。
ハバード社…1921年からブロイラー原種鶏や種鶏を国際市場に販売しており、現在も増体の早い鶏種からスローグローイング鶏種まで、幅広い製品を揃えている。

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