東北ファーム総合GPセンターが竣工 オリジナル仕様の設備で合理化

㈲東北ファーム(山本彌一社長―本社・青森県三沢市大字三沢字庭構54-44)は、昨年7月から本社敷地内に建設を進めてきた総合GPセンターが完成したことから、4月25日に関係者を招いて竣工説明会を開いた。
総事業費約15億円をかけて新設した総合GPセンターの敷地面積は1万549平方メートル。建物は鉄骨造り2階建てで、建屋面積は1階3741.75平方メートル、2階129.25平方メートルの計3871平方メートル。1階には作業スペースと事務所、休憩室、検査室、ランドリー室などが入り、2階には原料卵の投入から洗卵選別、パッキング、出荷までのすべての作業工程を見学できる見学通路と、東北ファームのブランド卵『味乙女』のパック製品やオリジナルキャラクター「たまご妖精・あじおとめ」のグッズなどを展示する展示室を設けた。
GPセンターの洗卵選別工程では、共和機械㈱(友末琢磨社長―本社・岡山県津山市)製で、装置内部の自動洗浄機能を搭載した衛生対応型システムの最新型である洗卵選別機SKY―760G(毎時7万6000卵)と、SKY―380(毎時3万8000卵)をそれぞれ1台ずつ導入した。
パッキング工程では、共和機械製の新型リパッカー(毎時4万卵)を4台導入。洗卵選別とパッキングの作業を分けて、サイズごとに原料卵をストックする。さらに10個入りのフラットパックやレギュラーパックを多関節ロボットにより自動で包装箱に投入する新型の「パックケーサ(自動箱詰め機)」を鶏卵業界で初めて採用するなど、洗卵選別からパッキングまで、細部にわたりオリジナル仕様の設備を導入し、衛生管理の向上と製造工程の効率化、省力化を図った。
東北ファームでは、既存の4GPセンターのうち、2つの機能を総合GPセンターに集約し、同社が生産する鶏卵(月間約2000トン)の約6割を受け入れて処理・出荷する。5月中旬から本格的に稼働する予定。
山本彌一社長は「変革する時代に対応し、〝価値ある経営〟を目指して〝より安全・安心〟な鶏卵の生産拠点となる総合GPセンターが完成した。これを機に社会的使命感に満ちたオリジナリティに富んだ製品で、社業の発展を期したい」とし、来年3月までに農場全体で農場HACCPの認証取得を目指すことを明らかにした。

【総合GPセンターの外観(上)、パッキング工程では新型の自動箱詰め機を導入して省力化(中)、2階に設置した見学通路(下)】

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