外国人技能実習適正化法案が衆院通過 今国会で成立目指す

外国人技能実習制度の適正化と拡充を柱とした「外国人の技能実習の適正な実施および技能実習生の保護に関する法律案」が、10月25日に開かれた衆院本会議で与党と民進、維新などの賛成多数で可決され、参院に送られた。
政府は今国会での成立を目指す。
同法案の目的は、技能の適正な修得の確保と技能実習生の保護。技能実習制度の適正化に向けて①技能実習に関する基本方針の策定②技能実習計画の認定制③実習実施者の届出制④監理団体の許可制⑤技能実習生への人権侵害行為などに対する罰則規定⑥事業所管大臣などへの協力要請と地域協議会の設置⑦これらの事務を行なう「外国人技能実習機構」の新設――などを定めている。
技能実習制度の拡充では、従来の制度では技能実習生の在留期間が最長3年であったが、優秀な実習実施者や監理団体に限り、4~5年目の技能実習の実施(第3号技能実習生の受け入れ)が可能としている。
同法案は昨年の通常国会に提出され、継続審議となっていたが、10月21日の衆院法務委員会の審議で「技能実習計画に記載すべき技能実習生の待遇の内容として、報酬、労働時間、休日、休暇、宿泊施設、技能実習生が負担する食費と居住費を明記する」「主務大臣が技能実習計画を認定する際の基準として、技能実習生に対する報酬の額が、日本人が従事する場合の報酬の額と同等以上であることを明記する」などの修正が盛り込まれた。

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