平成27年度食料自給率 鶏卵は1ポイント増の96%、鶏肉は1ポイント減の66%

農林水産省は8月2日、平成27年度のカロリーベース(供給熱量ベース)の食料自給率が6年連続で39%になったと発表した。鶏卵の自給率は前年度から1ポイント上昇し96%、鶏肉は1ポイント低下し66%となった。

食料全体の自給率は6年連続39%

平成27年度のカロリーベースの食料自給率が6年連続で39%となった要因としては、①魚介類の国内生産と、自給率の高い米の消費が減少②小麦とてん菜の国内生産が増加――したことなどが挙げられる。
生産額ベースの自給率は野菜と畜産物の国内生産額が増加したため、前年度から2ポイント上昇し66%となった。
国民1人・1日当たりの供給熱量は、前年度比0.3%(7.8キロカロリー)減の2417.5キロカロリー、たん白質は同水準(0.1グラム減)の77.7グラム、脂質は0.7%(0.5グラム)増の79.2グラム。
たんぱく質(P)の割合は前年度から0.1ポイント上昇、脂質(F)は0.3ポイント上昇、糖質(C、炭水化物)は0.4ポイント低下したため、PFC熱量比率はP12.9%、F29.5%、C57.6%となった。
畜産物の自給率は、鶏卵は前年度から1ポイント上昇し96%、肉類全体は1ポイント低下し54%。このうち牛肉は2ポイント低下し40%、豚肉は同率の51%、鶏肉は1ポイント低下し66%。牛乳・乳製品は1ポイント低下し62%であった。
飼料自給率を考慮した自給率は、鶏卵は前年度と同率の13%、鶏肉は同率の9%、牛肉は1ポイント低下し11%、豚肉は同率の7%、牛乳・乳製品は同率の27%であった。
27年度の鶏卵の国内生産量は252万1000トン(前年度比0.8%増)、輸入量は11万4000トン(同11.6%減)、輸出量は3000トン(同50.0%増)で、国内消費仕向け量は263万2000トン(同0.2%増)。
鶏肉の国内生産量は151万7000トン(同1.5%増)、輸入量は80万9000トン(同6.6%増)、輸出量は9000トン(同18.2%減)で、国内消費仕向け量は229万8000トン(同3.2%増)。
国民1人・1年当たりの供給純食料は、鶏卵は前年度と同水準の16.7キログラム、鶏肉は0.4キログラム増の12.6キログラム、牛肉は0.1キログラム減の5.8キログラム、豚肉は0.3キログラム増の12.2キログラムであった。
飼料自給率は前年度から1ポイント上昇し28%。需要量は0.9%増、粗飼料の国内供給量は2.9%増、濃厚飼料の純国産原料は0.6%増。
26年度の都道府県別食料自給率のうち、カロリーベースでは11道県で前年度から上昇し、19府県で低下、17都県で同率であった。

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