1人当たり鶏卵消費量 日本は329個で3位 IEC年次統計より

国際鶏卵委員会(IEC―セザール・デ・アンダ会長)は、9月20日から24日まで、ドイツの首都ベルリンのホテル・アドロン・ケンピンスキーで「IECグローバル・リーダーシップ会議2015」を開き、世界44か国から約460人が参加。日本からも22人が出席した。会場では、各国のレポーターが報告した2014年の鶏卵の生産量、消費量、飼養形態、飼料価格、生産コストなどをまとめた『2015年IECアニュアルレビュー』(年次統計)を公表した。本紙では、とこれまでのレポートも参考にしながら各国の鶏卵消費量と飼料価格、鶏卵生産コストなどをまとめた。今号では鶏卵消費量と飼料価格、生産コストの概略を紹介する。

鶏卵消費量

IECへの報告がある各国の2014年の1人当たり鶏卵消費量(殻付換算)は、トップ3の順位は変わらず、1位のメキシコは前年比5個増の352個、2位のマレーシアは12個増の343個、3位の日本は前年と同じ329個となった。
直近2年分の数字がある30か国のうち、前年より増加したのは14か国、減少したのは10か国。30か国合計では111個増加した。
消費量が10個以上増減したのは、4位のロシア(65個増)、5位の米国(10個増)、6位のアルゼンチン(12個増)、11位のドイツ(13個増)、24位のペルー(16個増)、27位のキプロス(32個増)の6か国。45個減の中国など数字のゆらぎが大きい国もあるが、飼料効率に優れ、栄養豊富なたんぱく源である鶏卵の世界的な消費増加傾向が反映されているとみられる。
アルゼンチンの消費量は、過去10年以上にわたり一貫して上昇傾向で推移し、トルコも年間200個台に迫っている。ペルーはデータが出てきた2010年から、5年間で30個増加した。
アメリカン・エッグ・ボード(AEB)や米国鶏卵栄養センター(ENC)などを通じて、強力な鶏卵消費拡大活動を進めている米国は3年連続の増加。12位のカナダは2007年以降、右肩上がりで推移し、同年からの累計では51個増加している。

飼料価格と生産コスト

主要27か国の飼料価格の平均は397.89ドル。シカゴ相場の下落などで前年より約40ドル値下がりしたが、スイスとニュージーランド、オーストラリア、ペルーの4か国はドルベースで値上がりした。
掲載国の中で飼料価格が最も安いのは、アルゼンチンの約234ドル。前年最も安かったインドも約20ドル安くなった。最も高いのはスイスの約683ドル。前年最も高かった日本はドルベースで値下がりしたが、円安の影響で、円ベースでは前年を上回る高水準となった。
1ダース当たりの鶏卵生産コストが最も安いのはインドの0.60ドル、次いで米国の0.69ドル。最も高いのはスイスの3.15ドル。日本は6番目に高い1.41ドルとなっている。

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