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サルモネラワクチンの効果など追加 鶏卵の生産衛生管理ハンドブック・指導者編を改訂 農林水産省

2015.08.25発行
 農林水産省消費・安全局は、このほど『鶏卵の生産衛生管理ハンドブック――採卵鶏農場・指導者編』を改訂した。
 同ハンドブックは生産者編と指導者編があり、生産者編は飼養管理のポイントを分かりやすくまとめ、チェックシートを付けている。指導者編は衛生対策を指導したり、実践する時の一助として活用するもので、具体的なデータを盛り込んでいる。今回、サルモネラに関する3つの科学的データが得られたため、追加して改訂したもの。
 追加内容の概要は次の通り。
 @サルモネラワクチンの接種によって、糞便へのサルモネラの排出量が減るか?
 88日齢時にサルモネラワクチンを接種した鶏群(10羽)と、接種していない鶏群(10羽)を、いずれも395日齢時に採卵鶏農場から実験施設に移動し、サルモネラに感染していないことを確認した上で、406日齢時にサルモネラを経口投与した。その結果、ワクチン接種鶏群は、接種していない鶏群よりも糞便へのサルモネラ排出量が少なくなった(図1)。このことから、サルモネラワクチンの接種によって、鶏卵表面のサルモネラ汚染や、農場内や鶏舎内の感染拡大の程度が軽減されることが示唆された。
 A誘導換羽の方法によって、糞便へのサルモネラの排出量が変わるか?
 460日齢時の鶏群を採卵鶏農場から実験施設に移動し、サルモネラに感染していないことを確認した上で、465日齢時にサルモネラ(サルモネラ・エンテリティディス=SE)を経口投与。
 絶食の鶏群(14羽)は10日間(サルモネラ投与後4日目から13日目まで)給餌を中断した後、14日目から16日目までに徐々に飼料の給与を再開し、17日目から試験終了時まで通常の飼料を給与した。
 もう一つの鶏群(11羽)は、10日間(サルモネラ投与後4日目から13日目まで)誘導換羽用の飼料を与えた後、14日目から試験終了時まで通常の飼料を給与した。
 それぞれの鶏群の産卵率と体重の測定結果は、いずれも産卵率は0%まで低下し、体重は絶食群で27%、誘導換羽用飼料の投与群で23%減少し、誘導換羽は成立。
 糞便へのサルモネラの排出量は、誘導換羽用飼料投与群が、絶食群より少なくなり(図2)、このことから、誘導換羽を行なう時に、絶食させずに誘導換羽用飼料を投与すると、鶏卵表面のサルモネラ汚染や、農場内や鶏舎内の感染拡大の程度が軽減されることが示唆された。
 B鶏糞の中には、どのくらいサルモネラが生き残っているか?
 サルモネラ(SE)を経口投与して感染させた鶏の糞を、急激に乾燥した(含水率を1日当たり平均15%、4日間で76%から15%に低下させた)場合は、鶏糞中のサルモネラは減少したが、緩やかに乾燥した(含水率を1日当たり平均4%、4日間で76%から61%に低下させた)場合は、鶏糞中のサルモネラが生き延びたり、増殖したりする可能性があることが示された(図3)。サルモネラ・ティフィムリウムやサルモネラ・インファンティスでも同様の結果が得られた。
 このことから、鶏糞を鶏舎の外に可能な限り早く出すことが、鶏舎内の感染の拡大を防ぐために効果的であることが示唆された。鶏糞の急激な乾燥も、鶏糞中のサルモネラ菌数の減少に効果があることが示唆されたが、鶏糞の中のサルモネラが鶏舎内に舞い上がらないよう注意する必要がある。



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