鶏卵95%、鶏肉66% 平成23年度食料自給率

農林水産省は8月10日、平成23年度のカロリーベースでの食料自給率が前年度と同率の39%になったと発表した。40%を下回ったのは2年連続。鶏卵の自給率は1ポイント低下し95%、鶏肉は2ポイント低下し66%となった。
平成23年度のカロリーベースの食料自給率が前年度と同率の39%になった要因としては、(1)小麦は天候不順の影響により作柄の悪かった前年と比較して単収が伸び、国内生産量が増加(2)米は東日本大震災直後の一時的な需要増加が落ち着き、需要量が減少(3)魚介類は東日本大震災の影響で国内生産量が減少――などが挙げられる。
生産額ベースでの自給率は66%で、前年度から4ポイント低下した。主な要因は、東日本大震災による牛肉や魚介類、野菜の国内生産額の減少など。
国民1人・1日当たりの総供給熱量は、前年度比0.4%(11キロカロリー)減の2435.6キロカロリー、供給たん白質は0.5%(0.4グラム)増の79.3グラム、脂質は0.5%(0.4グラム)増の77.4グラムであった。
たん白質(P)の割合は前年度と同率、脂質(F)は0.3ポイント上昇、炭水化物(C)は0.2ポイント低下したため、望ましい食料消費を示すPFCバランスはP13.0%、F28.6%、C58.4%となった。
畜産物の自給率は、鶏卵は前年度から1ポイント低下し95%、肉類全体は2ポイント低下し54%。うち牛肉は2ポイント減の40%、豚肉は1ポイント減の52%、鶏肉は2ポイント減の66%。牛乳・乳製品は2ポイント減の65%であった。
飼料自給率を考慮した自給率は鶏卵11%、鶏肉8%、牛肉11%、豚肉6%、牛乳・乳製品28%であった。
23年度の鶏卵の国内生産量は248万3000トン(前年度比0.9%減)、輸入量は13万8000トン(同21.1%増)、輸出量は1000トン未満(前年度は1000トン)で、国内消費仕向け量は262万1000トン(同0.1%増)。
鶏肉の国内生産量は137万8000トン(同2.8%減)、輸入量は76万3000トン(同13.2%増)、輸出量は4000トン(同63.6%減)で、国内消費仕向け量は209万9000トン(同0.6%増)。
国民1人・1年当たりの供給純食料は、鶏卵は0.1キログラム増の16.6キログラム、鶏肉は0.1キログラム増の11.4キログラム、牛肉は0.1キログラム増の6.0キログラム、豚肉は0.2キログラム増の11.9キログラムであった。
飼料自給率は前年度に比べ1ポイント増の26%。需要量は1.8%減、粗飼料の国内供給は2.0%増、濃厚飼料の純国産原料は10.9%増であった。

コメントを残す