平成24年の種鶏導入計画 ブロイラー減少、レイヤー増加

(社)日本種鶏孵卵協会(山本満祥会長)は、7月11日にブロイラー、12日にレイヤーの素ひな計画生産検討会を開いた。今年6月時点の調査羽数から推計した平成24年の種鶏導入計画は、ブロイラー種鶏が前年比2.8%減の520万3000羽、レイヤー種鶏が同15.6%増の125万2000羽となった。

ブロイラー種鶏は520万羽

平成24年のブロイラー種鶏の導入計画羽数は、56の孵卵場からの調査で前年比2.5%(12万8661羽)減の499万3613羽となった。
地域別では、中四国は0.4%(3100羽)増で、東日本は5.2%(9万2095羽)減、九州は1.5%(3万9666羽)減となった。
羽色別の種鶏導入計画は、白色羽系は前年比2.5%減の486万525羽。地域別では北日本、中部、九州で前年を下回る見込み。有色羽系は11.1%減の7万羽で、中部は14.8%増、中四国は6.5%増の計画だが、北日本は48・5%減の見込み。地鶏系は全国ベースで9.4%の6万3088羽で、特に中部は20.2%増の見込み。
羽色別の種鶏導入羽数割合は、白色羽系97.3%(前年97.3%)、有色羽系1.4%(同1.5%)、地鶏系1.3%(同1.1%)で、前年とほぼ変わらない。
調査のカバー率95.7%と今年5月までの種鶏導入実績を基に推計した全国ベースの種鶏導入羽数は前年比2.8%減の520万3000羽、素ひな生産能力は14.0%増の約7億5806万羽となる。
素ひなの生産は、種鶏能力の回復基調にあるため前年に比べ大きく伸びることが見込まれる一方、食鳥相場の低迷でブロイラーの生産意欲が低下し、え付け羽数が抑制気味になる(試算では6月以降前年並み)ことを考慮すると、ひなの需給は余剰が見込まれる。

レイヤー種鶏は125万羽

平成24年のレイヤー種鶏の導入計画羽数は、26の孵卵場からの調査で前年比17.2%(16万9425羽)増の115万2820羽となった。
地域別では、関東甲信越が36.5%(16万8825羽)増、中四国・九州が13.3%(2万4850羽)増の見込み。その他の地域は前年を下回り、北日本は15.8%(1万4700羽)減、中部は4.0%(9550羽)減となっている。
卵殻色別の種鶏導入計画は、白色卵系は14.9%増の69万3870羽で、地域別では関東甲信越が34.3%増、中国四国・九州が8.2%増、北日本と中部は前年を下回る見込み。褐色卵系は13.5%増の31万8650羽で、地域別では関東甲信越が19.2%増、中国四国・九州が同13.4%増、中部が12.5%増。ピンク卵は41.6%増の14万300羽で、地域別では関東甲信越が182.5%増、中国四国・九州が35.3%増の見込み。
卵殻色別の種鶏導入羽数割合は、白色卵系60.2%(前年61.4%)、褐色卵系27.6%(同28.5%)、ピンク卵系12.2%(同10.1%)。
調査のカバー率90.8%と今年5月までの実績を基に、今年の全国ベースの種鶏導入羽数を推計すると、125万2000羽、前年比15.6%(16万9000羽)増となる。
種鶏1羽当たりの素ひな生産羽数を100.34羽として、素ひなの生産羽数を試算すると、年間孵化羽数は約1億661万羽、うち出荷羽数は約9914万羽、前年比4.0%(27万4000羽)減の見込み。
6月以降のコマーシャルひなのえ付け羽数を前年並みと仮定すると、24年は約9855万羽のえ付けが見込まれるため、約60万羽の余剰が見込まれるが、需給はほぼ均衡状態であり、月によってはタイトになるとみられる。

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