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07年の養鶏産業の課題 困難な時こそチャンス

2007.01.05発行
 世界の人口が増加している一方で、日本は少子高齢化が進んでいる。去る12月20日に発表された国立社会保障・人口問題研究所の日本の将来推計人口によると、約50年後の2055年には9000万人を割るとの予想も出ている。
 人口の減少は消費量の減少につながるだけでなく、生産人口(15歳から64歳=働き手)が少なくなることを意味する。
 消費量の減少を補ってこれまでと同じような売り上げを維持したいとすれば、売価を多少下げてでも販売量を多くするか、売価を上げて販売量の減少分をカバーするかになる。ただ、飼料の大幅値上げを一とするコストアップが目白押しの中では、売価を下げる選択は取りにくい。
 消費者は、価格や品質、安全性など、一人ひとりが求めるものが異なっている。安い価格を求める消費者も根強いが、安全・安心、新鮮で美味しい食品を求める消費者も多くなっている。アンケート調査では、多少高くても買うと答える消費者は多いが、それに見合う付加価値がついていなければならない。それもできるだけコストをかけないで、生産・流通させなければならないということである。
 商品の選択権を持つ消費者は、誰が、どのような方法で生産・流通したものかの正しい情報を求めている。HACCPやトレーサビリティ、ポジティブリストなど、実際の現場では頭の痛いこともあるが、避けては通れない。困難であればあるほど、それを克服すれば差別化や特徴につながり、消費者に信頼されることになる。
 販売の仕方も工夫しなければならない。いま注目されているネットショッピングの売れ筋のカギを握るのは口コミだといわれる。著名人や専門家に誉めてもらったり、アンケートなどで欲しいものを聞いて、それをマニアックに作るとか、あの手この手の方法が取られているようだ。
 物価の優等生といわれる鶏卵と鶏肉は、育種改良の進歩や、新しい生産・流通技術を取り入れることによってその評価を得てきた。これからは、これをベースにしながら、多種多様な消費者のニーズに応え、さらに消費を維持・発展させなければならない。
 鶏卵と鶏肉産業にとって、今年も最大の関心事は鳥インフルエンザの動向である。わが国に侵入させないためには、生産者一人ひとりが絶対に発生させないとの強い意思の下で、衛生管理とバイオセキュリティを徹底させることが第一だ。同時に万一の場合に備え、有効なワクチンの使用について、きちんとしたルールを早く確立し、安心して養鶏を営めるようにすることが重要だ。
 さらに重要なことは風評被害を防ぐことだ。人が鶏卵や鶏肉を食べても鳥インフルエンザに感染しないことや、安全な鶏卵や鶏肉しか流通していないことが知られるようになって、大きな風評被害は発生していない。サルモネラやカンピロバクターなどの食中毒問題を含め、常に安全・安心な生産・流通に徹し、そのことを産業全体として常に正しく消費者に伝える活動が重要である。



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