フランスの飼料会社と提携 日本農産工業

日本農産工業(株)(堀尾守社長―本社・横浜市)は去る12月16日、フランス最大手の飼料メーカーであるエビアリス社(ピエール・ルフェーブル社長―本社・サンノルフ市)と技術提携すると発表した。
1954年に設立のエビアリス社は、世界12か国に52の工場を持ち、年間240万トンの飼料を製造・販売している。販売比率は、フランス国内向けが67%で、畜種別では養鶏用34%、養牛用27%、養豚用21%。プレミックス事業では、国内販売のほかに海外38か国に輸出し、年間380万トンに相当する配合飼料に使われている。2004年の売上高は6億7,300万ユー口(約908億5,500万円)。充実した研究部門を持ち、INRA(フランス国立農業研究所)との共同研究によって、世界で初めて正味エネルギー設計を採用し、30年以上の実績を持つ。
日本国内では近年、食品に対する健康や安全・安心志向が高まる中で、抗菌性物質などの使用をできる限り抑えて生産した畜産物への需要が増える傾向にある。畜産経営者からは、これに対応する飼料や管理技術開発への強い要望があるほか、環境面に配慮した畜産経営が社会的な要請になっている。ヨーロッパでは、環境への影響に配慮するために、家畜の飼養には厳しい法的規制があり、2006年1月からは、飼料添加物としての抗菌性物質が原則禁止になった。
日本農産工業は、「抗菌性物質の代替技術」や「環境負荷低減飼料開発」などの分野で高い技術を有するエビアリス社との技術提携によって、基本方針である「環境・安全・安心・健康」をより充実させた技術開発を行ないたいとしている。

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