農場単位での殺処分へ 「おとり鶏」の感染確認で

農林水産省は去る12月20日、家きん疾病小委員会(喜田宏委員長)を開き、農場監視プログラム下に置かれている農場(ウインドレス鶏舎)での防疫対応や、12月に入って感染が確認された事例の検査結果などについて協議した。
農場監視プログラムが適用されている9農場には、各鶏舎に「おとり鶏」を30羽導入し、2週間ごとに検査して、ウイルスの存在の有無を確認する。
おとり鶏から抗体陽性が確認されたり、ウイルスが分離された場合には、「H5N2型を消すことを最優先に」(喜田委員長)との考えに基づいて、これまでのような鶏舎単位での殺処分ではなく、農場内のすべての鶏を殺処分する方針に改めた。陰性が確認された場合でも、すべての鶏を迅速に処理することにした。
12月に入って確認された37例目以降の3事例は、検体の採材の過程で不正があったことが確認されているため、新たに感染が拡大しているのではなく、過去に起きた感染を摘発している可能性が高いとした。
すべてのロットからの採材や、採材場所が確認されていない19農場については、早急に家畜保健衛生所が鶏舎内に立ち入って採材し、検査を実施すべきとした。
また、小川町周辺で設定されている2つの移動制限区域内の18農場は、移動制限が8月下旬から継続されているうえに、これまでに行なった4~5回の検査で陰性が確認されていることから、35例目と37例目の防疫措置が完了した後に行なう清浄性確認検査で陰性が確認されれば、移動制限を解除することにした。

AI感染は41農場に

茨城県を中心とする鳥インフルエンザの抗体陽性農場は、12月25日現在で41農場、約612万羽。うち殺処分は約259万羽、要監視は約353万羽になった。

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