流通・生産関係者の交流会=京都の鶏卵・鶏肉の安全性をアピール= 京都府養鶏生産者鳥インフルエンザ対策協議会

京都府丹波町での鳥インフルエンザ問題で影響を受けた、京都府産の鶏卵・鶏肉の安全性と消費の拡大を図るために、京都府養鶏生産者鳥インフルエンザ対策協議会(中澤廣司会長)は8月25日、京都市南区のセントノーム京都で「京都鶏卵・鶏肉流通と生産関係者の交流会」を開いた。
交流会には生産者や流通関係者のほか、スーパーや生協、鶏肉専門小売店、ひな、エサ、養鶏資材関係者、府の職員など約130人が出席。京都大学農学研究科の新山陽子教授の「消費者から信頼される食品安全対策――食品の安全性、信頼性確保とトレーサビリティ」と題する講演を聞くとともに、府内で生産される各種のブランド卵((有)グリーンファームソーゴ、山元産業(株)、京都食品(株)、(株)ナカデケイラン)や鶏肉(丹波黒どりや京黒どりの(株)ヤマモト、(株)共立、三栄ブロイラー販売(株)、(有)栄光食鳥)の展示・試食も行なわれ、鳥インフルエンザの発生から半年を経過した中で、京都ブランドの再生に向けて頑張っている姿を訴えた。
交流会の冒頭あいさつした中澤会長は、京都での鳥インフルエンザの発生を受けて、鶏卵・鶏肉関係者が一丸となって協議会を結成し、京都府などと対策に取り組んできた経緯を説明するとともに、「鳥インフルエンザは鶏卵・鶏肉から人にはうつらないといわれながら、消費は予想をはるかに上回る被害を受け、我々が1つ1つ積み上げてきた京都ブランドが一瞬にして消えた。現在もまだ販売は8割強にしか戻っていない。本日は、流通や行政関係者に、我々が京都ブランドの鶏卵・鶏肉を取り戻すべく、一丸となって安全・安心とその安定供給に頑張っていることを紹介したいと思い、交流会を開いた」と説明した。
来賓の山川雅典農林水産省近畿農政局長、山田啓二京都府知事(代読・鞍掛孝農林水産部長)、梅原宏保(社)日本養鶏協会会長(代読・倉持正実事務局長)があいさつして講演会に移った。新山教授はトレーサビリティシステムの定義や仕組み、導入に当たっての課題、国際的な動向などを説明するとともに、「鳥インフルエンザをきっかけに、全国に先駆けてトレーサビリティのシステム作りに取り組んでほしい」と強調した。
講演会終了後の交流・試食懇親会には、麻生純京都府副知事も姿を見せ、生産者などを激励するとともに、展示されていた京都ブランドの鶏卵や鶏肉を熱心に見て回った。
同協議会は、今後は京都府養鶏生産者協会に名称を変更して活動していく。

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