ウイルスは韓国型でブタには感染しない 鳥インフルエンザ緊急調査

政府は5月27日、高病原性鳥インフルエンザウイルスの緊急調査結果を発表した。
ゲノム疫学研究によると、日本で分離されたウイルスは、韓国で分離されたウイルスと遺伝子が99%以上一致する同一型であったものの、タイやベトナムで分離されたウイルスとは、遺伝子の一部が異なることが明らかになった。また山口、大分、京都の発生地域周辺で実施した野生鳥類のウイルス検査の結果は、すべて陰性であった。
ウイルスの病原性解析によると、日本で分離されたウイルスは、鶏が感染すると100%死亡する毒力を持っていた。マウスへの毒力は、香港で人から分離されたH5N1株に比べると低いが、肺以外に中枢神経でも増殖することが示された。
山口で分離されたウイルス(山口株)をムクドリ、カモ、インコ、ミニブタに経鼻接種したところ、ミニブタ以外は全身からウイルスが分離された。インコには致死的な病原性を示し、カモは全身感染後に回復した。ミニブタからはウイルスや抗体が全く検出されなかったことから、山口株は鳥類には全身感染するものの病原性が異なることと、ミニブタには感染しないことが示された。

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